2016年09月24日

なんとなく思うこと(2)

 
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 日本は世界第一位の債権国家です。(財務省資料)平成27年末現在で339兆円の債権を持っています。そして平成27年度末の経常収支は18兆28億の黒字、26年度まで赤字だった貿易収支も平成27年には5419億の黒字に転じています。(財務省 国際収支の推移 http://www.mof.go.jp/international_policy/reference/balance_of_payments/bpnet.htm 6s-1-1 国際収支総括表【暦年】参照してください)


 つまり日本国内にマネーは流入しつづけている上に、世界一の債権を保有しているということになります。


 ところが日本は借金大国と世間的には言われています。国債の発行高が1000兆円、対GDP比は232.4%で先進国の中でも最悪というのですが.....。その所有者の内訳をみてみると....。


国債保有者内訳.jpg


 日銀が33.9%、銀行が25.6%、生保が19.8%などなど、国内で90%が所有されていることがわかります。しかも外国の分も含めて円建てです。(日本は外貨建ての国債は発行していません。)


 ということは国債は国の借金ですが、国民が債権者ということになります。(まあその債権の原資の通貨は前の記事でも書きましたが借金から生まれているわけで、こうなると鶏が先か卵が先かでなんだかわかりずらくなってしまいますが......。)


 まあ少なくても、1990年のブラジルや2001年のアルゼンチンのデフォルトのようなドル建て債権でドルがなくなり支払能力を喪失するようなことはなさそうだということがわかります。


 日本には海外からマネーが入ってきていて、政府の借金は国内でのものがほとんど、10%の海外所有者も円建てで所有している......。そして日本には円というハードカーレンシーの通貨発行権がある....。


 これは客観的に考えるとすごいことです。日銀券の発行は日本銀行が行いますが、日本政府は政府貨幣が発行できます。1円、5円、10円、50円、100円、500円は政府貨幣です。


 もし、時限立法で、1000兆円分の日銀券と交換でき、日本銀行が受け取ったら1000兆円の日銀券を発行して処分できる1000兆円玉を政府が発行したならば、理論上、国債は完全に償還することができてしまうわけです。


 理屈ではそういうことになります。しかも日本は米国債の世界第一位の所有者です。橋本元首相が米国債を売りたいという衝動にかられたことがあると少し漏らしただけで円が急騰したこともありましたよね...。


 世界的にもたぶん今の日本だけがとれる財政再建策になるとおもうのですが....。あと国の借金は返さなくてはいけないとかんがえているのは日本だけですよ....。(このコラムは面白いです。世界一の債権国、日本に味方はいない

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国際金融において、「借りた金はなるべく返さない」のが世界の常識で、「死んでも返そう」が日本の常識だ。外国は返さないのが当たり前だと思っている。

 さらに、なるべく返さないだけではなく、国際金融では、外国は踏み倒そうとする。理由は、国際社会には警察も裁判所もないからで、国際金融にはそういう危険があることを、日本は認識する必要がある。

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 日本は、日露戦争のポンド建ての借金を1986年(昭和61年)82年かけて完済したり、戦後の復興のための世界銀行からの借金をきっちり完済しています。(日本は1953年から計31件、約8億6300万ドルの融資を受けています。この返済が終了したのは1990年7月15日です。)こんな律儀な国は日本だけです。


 世界をみてください。何度も平気でデフォルトしている国の多いこと多いこと...。(世界のデフォルト経験国家一覧表(第二次大戦以降)


 まあそれはおいておいて、きちっとした政治力があれば財政再建は理論上は政府貨幣を時限立法で発行することで解決できるだけの素地は日本にあるということです。


 リーマンショックなんて1万ドルを元手に100万ドルの債権を買って、その債権を元手に1億ドルの保険を発行してなんてとんでもない2階建て、3階建てのレバレッジを効かせて、親亀こけたら皆こけたになって、世界中に信用取引でばらまかれたお金が狸の葉っぱだったってことがわかって、マネーが一片に消失したっていうめちゃくちゃなことがまかり通ったわけですから.....。


 民間で銀行が無から多量のお金を発行しているわけで、その信用の大元の不換紙幣と貨幣を発行できる日本政府がこれくらいしても悪くはないでしょう。


(まあこの政治力と、あとは軍事力がないからダメなんですが....。まあ、アメリカは許さないでしょうね.....。日本最強になってしまうし....。)

  

 


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posted by まるもり at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | まるもりの勝手なつぶやき | 更新情報をチェックする

2016年09月23日

なんとなく思うこと(1)

 黒田総裁の会見中に円高が進行してニュースになっていますね。それでなんとなく思ったことをちょっと書いてみます。

 
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 ブレトン・ウッズ協定による国際的な金本位制が崩れて完全に兌換紙幣が無くなったのが1971年のニクソンショック以降になります。いわゆる管理通貨制度となり半世紀が経とうとしています。世界中の通貨は金という実質的な裏付けがない状態で現在流通しています。


 日本の場合、日本銀行券には、銀行券を用いて支払いを行った場合、相手がその受取りを拒絶できないという、法貨としての強制通用力が法律により付与されています。日銀券は銀行が当座預金を引き出し銀行券をうけとることにより発行され、銀行から世の中に流通していきます。


 銀行は国際業務を行う時に維持しなくてはいけない自己資本比率8%とするならば自分のもってきる資金の約12倍のお金を貸し出すことができます。800億円の自己資本があれば1兆円まで貸すことができるわけです。(実際には分母のリスクアセットはリスクウェイト<政府向け融資(国債)は0%、銀行向け融資は20%、企業向け融資は100%、住宅ローンは50%>を乗じて加算されるので貸高残高はもっと大きくなります。)


 銀行がある法人に1億円を貸し出す場合、日銀券を1万枚を渡すのではなく、その法人の口座に1億と記帳するだけです。これで1億円のお金が世の中に創造されるのです。


 その記帳された口座の預金がその口座のある銀行の預金となり、また自己資本となります。なんだかねずみ講みたいな話ですが......。


 そして借金には金利がつきます。これも無からのお金の創造ですね。まあ銀行口座のデータベースの信号にすぎないわけですが、その数字と等価の日銀券が引き出せるという信用でこの仕組みが成立しているわけです。


 実はこの半世紀の通貨は基本的にはこの金融の仕組みにより作られてきたといって過言ではありません。銀行は無からお金を創造してそれを世の中に流通させているんです。様々なものがデジタル化されて今の通貨のほとんどは実際には銀行のデータベースの記録に過ぎないと考えると結構怖いですよね。


 まあ、詐欺みたいな話なんですが、実際に社会がうごいていくために通貨という仕組みはどうしても必要なので仕組みとして合法化されているわけですね。兌換紙幣が流通していたアダムスミスやケインズの経済学の時代とは今は大きくちがうと考えるべきでしょう。


 金融機関が借金により創造した通貨に対して不換紙幣で信用を付加する。通貨発行高の調整を行っていくこの管理通貨制度という道具をうまくつかえる力量が政府と日銀にあればいいのですが....。世界でも有数の内需国で世界最大の債権国家なのですから....。


  

 


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posted by まるもり at 22:37| Comment(1) | TrackBack(0) | まるもりの勝手なつぶやき | 更新情報をチェックする

2016年06月24日

イギリスEU離脱へ

 イギリスEU離脱が確定してしまいました.....。可能性はあるだろうとは思っていましたが避けられませんでしたかね.....。今日はこの件で記事を起こします。

 
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 予想はしていましたが、イギリス国民の決断は離脱.....。


 為替は乱高下、日経は1286円安の暴落....。この先どうなるかわかりませんが、サミットでの安倍総理のリーマンショック以前の危機的な状況という発言がこれを予言していたんでしょうか......。まあ消費税増税延期はgood jobでしたね。(まあ、安倍さん以外、財務省官僚にたてついて延期できる力のある人はいませんからね.....。)


 (↓何気に伊勢志摩サミットの宣言でもふれているんです.....。)
伊勢志摩サミット.jpg
(G7 伊勢志摩首脳宣言 http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000160267.pdf  3-4頁)


 ただ、EUのダメージは大きいですね。もともと対外債務返済のためのドル不足がある中でユーロが下落していくわけですから....。ただでさえ欧州債務危機発生以来、欧州系金融機関は極端なドル不足となり、ドル調達コストも跳ね上がっていた状況です。 ドイツとフランスはEU各国にかなり貸し込んでいてEUからは抜けられない状況ですからFRBが利上げすると飛ぶ可能性があります。


 ドイツ銀危機は以前から言われてはいますが....。 ドイツ銀行のデリバティブ取引の残高はドイツのGDPの約20倍、ユーロ圏GDPの5倍、世界各国の総GDPの66兆ドルを上回る75兆ドルにのぼると言われています。


 そのデリバティブを巡り、ドイツ銀行は保有する未決済のCDSで構成されているポートフォリオの約3分の2を既に2015年中に売却したことが明らかになり、2016年3月の時点で残りの3分の1の売却をJPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックスとシティグループの米銀3行と交渉中だということが公表されています。(ブルームバーグ⇒https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-03-10/O3UGUP6JTSF101


 CDSポートフォリオの想定元本総額は約1.1兆ドルとされ、昨年売却した部分も3銀行を含む複数の銀行が購入しているとのこと。 定期的にお金をはらって破綻したときに払い戻しをねらって利益を上げることをかんがえているとしたならば.....。(うーん、マイケル・ルイスの世紀の空売りの世界ですね....。)


 印象としては英米のヘッジファンドがドイツ、フランスの金融機関のCDSを買いあさっている印象があります。これはドイツ、フランスの金融機関の破綻にかけているってことですよね。EC崩壊、ユーロの貨幣価値の喪失へのシナリオを描いているグループがあって、そのシナリオの1ページがめくられたなんてことありますかね.....。


 ユーロもポンドも下落がつづき、円高の状態がしばらく続く形になるのでしょうが....。リーマンショック並みの波乱が起こってもおかしくはない状況になりつつあるのかもしれません。


 1993年に欧州連合ができてから23年。その構築から崩壊までをリアルタイムで見ることになってしまうんでしょうか....。


 まあ、いずれにしても好景気になるような事象が思い当たらない状況ですので、何をするにしても慎重にかまえていかなくてはいけないですね。


 

 


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タグ:イギリス EU
posted by まるもり at 23:50| Comment(0) | TrackBack(0) | まるもりの勝手なつぶやき | 更新情報をチェックする