過ぎ去りし嵐の後で (60)

　新聞、テレビは加計問題で持ち切りですが、少子高齢化の問題とか北朝鮮をどうするのかとかもっと重要な事で論戦して欲しいものです。国会で閉会中審査をしてまでやることなんでしょうか....。1日開催するので一体何億の税金が使われているんでしょうか....。（ぶっちゃけまるもりは安倍さんが好きなわけではないですが、政治家には清廉潔白さを求めるのはナンセンスでちゃんと仕事できればいいじゃんという考えです。国会議員までは週刊誌の記者レベルのスキャンダル追求に夢中になってどうするんだと思いますけどね...。）



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　うーんなんとも皮肉に聞こえますが....。


　まあこれ以上、滞納の家賃が積みあがることはこれでなくなるわけで....。


　とりあえずは、これでよかったんだと自分を納得させるしかありません。


「まあ、ともかくこれでTさんの件も一段落ついてよかったよ.......。、急だけど、明日は日曜日だからってことなのかな、Tさんの退出は......。


　ともかく、明日の退出の件は、K商事さんにお任せする形になるけど、来週週末にまたU市に行けたら行って、K商事さんにお礼しにいかないといけないかな......。。SEさんの件とTさんの件と結構迷惑かけてしまったしね....。」


　まるもりは少しため息をついて言いました。


「そうね.....。これからのこともあるし、できればその方がいいかもしれないわね....。」


「じゃあ、その予定にしておくよ。」


　まるもりは手帳を見ながら言いました。


　11月3日の日曜の夜にまるもりはK商事さんに電話をかけました。


「もしもし、K商事です。」


　旦那さんが出ました。


「いつもお世話になっています。第一号物件のまるもりです。」


「ああ、まるもりさん。こちらこそお世話になっています。」


「今、お電話大丈夫ですか？」


「ええ、大丈夫ですよ。」


「今日はTさんの退去の件、お手数かけさせてしまって申し訳なかったです。本当にどうもありがとうございました。」


　
　



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「そう、それならよかったわね。」


「ああ、K商事さんも忙しいだろうにね......。なんとか明日うまく時間を合わせられたみたいだから.....。退出後はそのままルームクリーニングお願いしておいたよ。」


「わかったわ。とりあえず、これでTさんの件は一段落ということでいいのかしら....。」


　まるもりの言葉に奥さんは言いました。


「退去に関してはね....。SEさんとちがって、家賃の滞納はあるけど、円満退室という形だから遺残物なんかの心配はないし......。あとは滞納の家賃の方が回収できるかだけど.....。」


「まあ、それはあまり期待はできないかもしれないわね.....。分割でもすこしずつ払ってくれればいいけど、退出後に約束どおり分割で支払える人なら、最初っからこんなに家賃を溜め込むことはないでしょうし、仕事をコロコロ替えることもないでしょうからね....。」


　はあ、おっしゃるとおりでございます......。まるもりもそう思いますよ.....。


「まあ、それはきっとそうだろうね.....。これ以上滞納家賃が積みあがるよりはいいと考えるべきなんだろうね。」


　まるもりは少しため息をついていいました。


「そうね....。でもこの滞納された家賃も未収金というだけで収入にはカウントされて税金がかかるのよね....。回収の見込みもないお金なのにね......。


　まあ、ずっと居座られて、家賃をいつ支払ってくれるのか、言った約束を守ってくれるのかどうか見通しもたたないで何回も電話を連日かける必要がなくなる分、あなたの負担は少し楽になるんじゃない？」


　奥さんも少し肩をすくめて言いました。


　
　



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過ぎ去りし嵐の後で (58)

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「それでは、明日、よろしくお願いします。またなにかありましたら連絡ください。」


　まるもりは少し息をついていいました。


「ええ、まず何も問題ないとはおもいますけど、ご連絡しなくてはいけないことがありましたご連絡しますので.....。」


　旦那さんもまるもりの言葉に応えました。


「どうもありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。それでは失礼します。」


　まるもりはそう言って電話を切りました。


「とりあえず、これでTさんの方も一段落か....。空室がふえるのはちょっと残念だけど、家賃を払ってもらえない状況でいてもらっても困るだけだったしね....。」


　ふうっと息をつくまるもり....。


　まるもりは携帯を机の上におくと居間に行き、奥さんに声をかけました。


「今、大丈夫かな？」


「大丈夫よ。どうしたの？」


「Tさんの件なんだけど、明日退出することになったとK商事さんから連絡があったんだ。」


　まるもりの言葉に少し奥さんはびっくりした顔つきになりました。


「あら、そうなの。でも退出は11月9日っていっていたのに、また、明日とは急ね。」


「うん。なんでも次の仕事の都合もあってってことらしい。」


「そう。まあ、でもよかったんじゃないかしら、きちっと日にちが決まったわけだから....。K商事さんは退出の立会はしてくれるということでいいのかしら.....。」


「ああ、明日はちゃんと対応できるっていっていたから、そのまま立ち合いをお願いしたよ。」


　まるもりは奥さんの言葉にそう答えました。

　
　



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