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さて、昨日のブログでも書きましたが、すでに感染者の完全隔離は不可能な状況となっています。実際には検査していないので判明していない感染者がわんさかいる状態と考えるのが妥当でしょう。
国はできる限りの封じ込めに関しては行ってきていますが、そろそろアウトブレイクを起こしてきたあとの状況に対しての対策を立て始めるべき時になっていると思います。SERSやMERSのような致死率は高くても、症状が発症してから他の人への感染力をもつような感染症であれば症状がある人だけ隔離すれば完全に封じ込められますが、不顕性感染の人も、潜伏期の人も感染力があるような今回のようウイルスは完全に封じ込めるのは殆ど不可能です。
政府は急性期病院や高度機能病院に極力、感染者を近づけさせないためにも、各地区にコロナウイルス専門病院を指定ないし、建設し、そこに患者さんと医療資源を集中すべきです。現在のところは有症状の感染者を陰圧病室がある施設に送っていますが、全国有数の施設を汚染してしまい、院内感染を広げる可能性と、医療材料、資源の奪い合いにつながる可能性が高いです。また、一度使った施設がいつまた使えるのかはだれにもわかりません。
感染者で汚染された施設をいくら消毒しても、完全に死滅できる保証はありません。ウイルスは自己増殖できないので宿主がいなければ時間がたてば死滅しますが、数週間、生き延びたりするようなので1カ月、なんの生物も施設にはいらなければ死滅するのでしょうが.....。
既存の施設を使ってしまうと、その後いつ他の患者さんが使えるようになるのかわからないので、一番理想は、中国ではないですが、木造でプレハブ用の専用病院をたてて、使用後焼き払うのが一番確実ではあるとは思います。
すでに感染者がでた病院では診療がストップしたり、職員の家族に子供を学校にこさせるなという話がでたり、病院のリネンの交換をしてくれる業者が、リネンの受け入れを拒否したりと風評被害もでてきています。
ほかの疾患の患者さんの診療に支障がでないようにするためにも集積化は絶対必要だと思います。そこの議論をすすめないと日本全国で医療崩壊がおこり、武漢の病院の惨状が日本国中の病院でおこる可能性が高いと思われます。
ここまでのべたのは現在の医療現場に迫る危機についてです。(なにせ、日本に150万床しか入院ベットがないのに、人口の30%が感染したと想定して2%の致死率だと72万人が死ぬ計算になるので、人工呼吸器管理が必要になりながら死んでいく人がこれだけいると入院ベットは全然足らない状況なのは明らか。かなり悲惨なシナリオですが....。)
一般の方々には少し安心できる情報も.....。
厚生労働省の某技術参与からのコロナウイルスの臨床所見の情報です。
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の臨床像について、おおむね分かってきました。敵を知ることで、戦い方も見えてきます。そのための封じ込め(時間稼ぎ)でしたから、まずは発生初期における目的に至ったと言えます。次は流行の立ち上がりに向けて、個人、家庭、学校、施設、病院、事業者・・・ それぞれに必要な備えをとりましょう。
新型コロナに感染したときの臨床像は、2つのパターンに分けられます。
まず、風邪症状が1週間ぐらい続いて、そのまま軽快するというもの。この経過をとる人が大半です。新型コロナといっても、重めに発症するわけではありません。ほんとに風邪です。ただ、普通の風邪は2,3日で治りますが、新型コロナだと長引くのが特徴です。
次に、風邪症状が1週間ぐらい続いて、倦怠感と息苦しさが出てくるもの。体がむくんだり、下痢が重なる人もいるようです。高齢者や基礎疾患のある方において、この経過をとる人が多いのですが、健康な壮年層にも見られることがあります。一方、この経過を子どもがとることは極めて稀とされています。
感染してから発症するまでの潜伏期間は5日(1-11日)ぐらいで、入院を要するほどに重症化するのは、さらに10日(9.1-12.5日)経ったころだと見積もられています。感染力が強いのは、発症から3~4日目ぐらいだと考えられていますが、重症化すると感染力も維持されて院内感染を引き起こしやすくなっています。
若者と高齢者で臨床経過が異なるので、重症化率と致命率についても世代別に考えた方がよいと思います。いまだ、世代別の疫学報告はありませんが、私個人のざっくりとした印象で言うと・・・、若者の重症化率と致命率は、統計的に見れば、ほぼゼロ%でしょう。一方、感染した高齢者の1割ぐらいが重症化して、1%ぐらいが死亡するのではないかと感じています。これは、やや甘めの見積もりであって、要介護高齢者や入院患者では、さらにリスクが高まるものと考えてください。
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さて、与野党のこの問題に対しての姿勢は疑問を抱かざろうえません。この国難の時にお互い足の引っ張りあって何もすすまないように感じてしまう失望感が否めません。とりあえずのスキャンダルや責任論などはもう期間限定で棚上げにして、超党派で協力して政府、野党一丸となって問題に対応していくということはできないのでしょうか...。
最後に某神戸大の教授先生の件についてのコメントも付け加えておきます。
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岩田先生をご存じない方々には、ちょっと刺激が強すぎたのかもしれません。ただ、下船していく乗客の方々、現場で頑張っている方々を追い詰めかねない内容なので、事実は事実と認めつつも、動画のなかに登場する当事者として、勘違いされていること、抜けているところは修正させていただきたいと思います。
>1日で追い出されてしまいました。
事実です。正確には、船内におられたのは2時間弱ですね。ご覧になったのは、ラウンジ周辺のみと認識しています。
>厚労省で働いている某氏から電話がきて「入ってもいいよ」と、「やり方を考えましょう」ということでした。
これ、私ですね。ただし、「入ってもいいよ」とは言ってません。その権限はないので。ただ、「やり方を考えましょう」とは申し上げました。そして、環境感染学会が活動していたので、そこを通じてなら活動できるかもしれませんとアドバイスしました。でも、申し込むも(しばし放置されたのちに)断られたとのことでした。
>DMATのメンバーとして入ってはどうかというご提案を厚労省の方からいただいた
これ、私です。その通りです。
>DMATの職員の下で感染対策の専門家ではなく、DMATの一員としてDMATの仕事をただやるだけだったら入れてあげる
これ、私。ただし、「入れてあげる」とは言ってません。その権限はないので。ただ、「DMATとして入る以上は、DMATの活動をしっかりやってください。感染管理のことについて、最初から指摘するのはやめてください。信頼関係ができたら、そうしたアドバイスができるようになるでしょう」と申し上げました。
というのも、現場は乗客の下船に向けたオペレーションの最中であって、限られた人員で頑張っているところだったからです。そうしたなか、いきなり指導を始めてしまうと、岩田先生が煙たがられてしまって、活動が続けられなくなることを危惧したのです。まあ、クルーズ船とは特殊な空間ですし、ちょっと見まわしたぐらいでアドバイスできるものではないとも思ってました。
もちろん、岩田先生の豊富な経験を否定するものではありません。ただ、DMATや自衛隊、検疫所など多様な組織が重層的に活動している特殊な環境ですから、まずは慣れていただくことを優先するよう私は求めたのです。
>「分かりました」と言って現場に行きました。
というわけで、岩田先生は約束してくださいました。
>DMATのチーフのドクターと話をして、そうすると「お前にDMATの仕事は何も期待していない、どうせ専門じゃないし、お前は感染の仕事だろう、感染の仕事やるべきだ」という風に助言をいただきました。
これ事実です。岩田先生は、これで自分は感染対策についての活動ができるようになったと理解されました。ただ、船には、DMATのみならず、厚労省も、自衛隊も、何より船長をはじめとした船会社など、多くの意思決定プロセスがあります。その複雑さを理解されず、私との約束を反故にされました。せめて、私に電話で相談いただければ良かったんですが、そのまま感染対策のアドバイスを各方面に初めてしまわれたようです。
結果的に何が起きたか・・・、現場が困惑してしまって、あの方がいると仕事ができないということで、下船させられてしまったという経緯です。もちろん、岩田先生の感染症医としてのアドバイスは、おおむね妥当だったろうと思います。ただ、正しいだけでは組織は動きません。とくに、危機管理の最中にあっては、信頼されることが何より大切です。
>アフリカに居ても中国に居ても怖くなかったわけですが、ダイアモンドプリンセスの中はものすごい悲惨な状態で、心の底から怖いと思いました。
これは岩田先生の感受性の問題ですから、否定するつもりはありません。また、船という特殊な閉鎖空間において、新興感染症が発生しているわけですから、怖くないはずがありません。ただ、そのなかで継続して頑張っている人たちがいることは、ぜひ
理解してほしいと思います。ちなみに、私は明日も船に入ります。
課題は多々ありながら、これまで少しずつ改善させてきました。まだまだ改善の余地はあります。ただ、乗客がいる以上は逃げ出すわけにはいかないのです。少なくとも全てのオペレーションが終わるまでは、乗客を下船させて地域に、世界に放つわけにはいきませんでした。
最優先事項は身を守ることだと感染症医の端くれとして私も思いますが、2週間にわたり船のなかで頑張っている人たちは、乗客を支えながら日本と世界を守ることを最優先としているのです。
そういう事態になってしまったことについて、政府を批判することは構いませんが、解決を与えないまま現場を恐怖で委縮させるのは避けてほしかったと思います。逃げ出せない以上は・・・。
>ダイヤモンド・プリンセスの中はグリーンもレッドもグチャグチャになっていて、どこが危なくてどこが危なくないのか全く区別かつかない。
感染症医として「グチャグチャ」と表現されるのは、分からないこともありません。でも、この表現はゾーニングがまったく行われていないかのような誤解を与えます。しかしながら、実際はゾーニングはしっかり行われています。完全ではないにせよ・・・。
たしかに、先進国の病院であれば、あるいは途上国でセットされるNGOや国際機関による医療センターであれば、もっと洗練された感染対策が実施されるでしょう。でも、いきなり、約3700人の乗員・乗客(しかも高齢者が多い)において新興感染症が発生した船舶・・・ というミッションは極めて複雑なのです。
私は海外でのNGO活動に関わったことがありますし、現在も国際NGOの理事を務めていますが、どんなNGOであっても、あるいは国際機関であっても、これが混乱状態から始まることは避けられないでしょう。この2週間が反省すべきところがなかったとは言いませんが、ここまで現場はよく頑張ってくれたなと私は思います。精神論と嘲笑されるでしょうが・・・。
>検疫所の方と一緒に歩いてて、ヒュッと患者さんとすれ違ったりするわけです。
さすがに、これは違います。そのような導線にはなっていません。患者ではなく、乗客ではないかと思います。乗客ですら、そのようなことは稀だと思います。
>話しましたけど、ものすごく嫌な顔されて聞く耳持つ気ないと。
感染症医はコンサルタントとしての能力が求められます。それは聞いてもらう能力でもあります。私は聞いてもらえなかったとき、相手がダメだとは思いません。自分の説明の仕方が悪かったと思います。
>でも僕がいなかったら、いなくなったら今度、感染対策するプロが一人もいなくなっちゃいますよ
これは間違いです。毎日、感染症や公衆衛生を専門とする医師が乗船して指導しています。ご存じなかったんだと思います。まあ、ご自身に比べればプロのうちに入らないと言われると、返す言葉もありませんが・・・
>シエラレオネなんかの方がよっぽどマシでした。
シエラレオネにおいて、先進国が運用する医療センターのことだと思います。最貧国の市中病院の感染管理の悲惨さと同一視させることのないようにお願いします。
>エピカーブというのがあるのですが、そのデータを全然とっていないということを今日、教えてもらいました。
これ間違いです。岩田先生のせいではありません。教えた人が知らなかったんでしょうね。感染研がエピカーブを公表しています。新たな報告を加えてバージョンアップされるでしょうが、すでに公表してますし「全然とっていない」わけではありません。
以上、私なりに感じたことを述べました。見解の相違もあれば、私が間違っているところもあるでしょう。ぜひ、ご指摘ください。ともあれ、私は岩田先生の「志」を否定するつもりはありません。クルーズ船の対応についても教訓としていけるよう、きちんと検証して活かしていくべきです。
そもそも、こんなことは初めての取り組みです。失敗がないわけがありません。それを隠蔽するようなことがあれば、それは協力してくださった乗客の皆さん、仕事を放棄しなかった乗員の方々、自衛隊の隊員さんたち、そして全国から参集してくれた医療従事者の方々を裏切ることになります。
ただ、いま私たちの国は新興感染症に直面しており、このまま封じ込められるか、あるいは全国的な流行に移行していくか、重要な局面にあります。残念ながら、日本人は、危機に直面したときほど、危機そのものを直視せず、誰かを批判することに熱中し、責任論に没頭してしまう傾向があると感じています。不安と疑念が交錯するときだからこそ、一致団結していかなければと思っています。
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現場で日本と世界を守るために完全に抑えられないまでも、必死になんとかしようとそれこそ命をかけて頑張っている現場の思いと努力に対して、今の政治家の方々はあまりにも不誠実です。
この感染症はこの人間界に現れてからわずか2か月で世界中に広がっている感染症です。その本当の姿は世界中のだれもわかっていない状況で、苦しみながら必死で戦っている現場の医療者のことを考えてあげてください。
だれも本当の正解がわからない状態で、結果だけみて無責任にああだこうだ言うのは子供でもできます。いまでこそ人ー人感染はおこる、潜伏期で無症状でも感染するという事実はつい最近わかってきたことです。
船長はイギリス人でイギリス船籍、所有者はアメリカの会社、クルーズ船内は寄港地にあっても船長の差配下にあり、日本政府の管轄下にはないという複雑な状況下の中で現場の人間たちは必死に感染の恐怖と戦いながら対応しているんです。
日本国民と、世界に感染を広げないためにどうすべきかを真剣に考えて欲しいと心から願います。
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