過ぎ去りし嵐の後で (61)

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「ああ、どうも。その件は無事に済みましたので安心してください。」


　まるもりの言葉に旦那さんは答えました。


「Tさんはなにか言っていましたか？」


「まるもりさんには色々迷惑かけて申しわけなかったとは言っていましたよ。まあ、色々、Tさんもありましたからね......。それで、部屋の中もみてきましたけどまあまあきれいにつかってくれていたようなのでクリーニングにはそんなにかからないとおもいます。」


「そうですか、それはよかったです。」


「家賃の方は前にお送りした紙の通りにしはらいますのでとは言っていました。ただ、いままでのことを考えるとどこまで確実かは難しいところかもしれませんが.....。」


「まあ、正直なところそうですよね......。それはまた対応をかんがえるとして、またそんなには急ぎませんが、またルームクリーニングの方の手配をお願いします。」


「ええ、それは....。もともとそういうお話でしたものね。また、日程の予定がつきましたらご連絡しますので...。」


「よろしくお願いします。鍵の方は....。」


「２つありますので、クリーニングが終わったあとに一つは内見用のボックスにいれておけばいいですよね。あとの１つはどうしますか？」


「また、送っていただければ...。」


「わかりました。」


「いずれにしても、今日はお忙しいところ時間を割いていただいて退出の立会ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。」


「いえいえ、こちらこそよろしくお願いします。」


「それでは失礼いたします。」


　まるもりはそう言って電話を切りました。


　
　



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