まるもりがそう言い終わったとき、部屋はしんと静まりかえりました。
しばらくの沈黙を切ってまるもりはいいました。
「それでは、J社さんとの契約を終了にして、SEさん達は立ち退いていただくということでよろしいでしょうか?」
まるもりはそのまま話を畳み込もうとすると、SE氏がいいました。
「ちょっとまってください。こちらの言い分も聞いてもらわないと.....。」
「言い分ですか?又貸しがあったという事実だけで充分問題だと思いますが....。」
「それはまあ、そうですが.....。」
「もし、そのまま105号室にMさんを住まわせるということであれば、それなりの対応を約束していただいてきちっと契約を交わしてもらう必要があります。いままでの状況のままで住んでもらうわけにはいきません。
周りに迷惑をかけて平気な人をそのままに置いておく気はないんできっちり約束をしてもらって、それを守ってもらえるようにしてもらわないと困ります。そちらにその気はあるんですかね。」
まるもりとしても周りに迷惑をかけないでくれて、家賃を収めてくれることが確約されるのであれば、退去したことにより行わなくてはならない、入居募集と退去後の部屋のクリーニングを行う手間や経費を考えればそのまま入居をつづけてもらった方がありがたい部分はあります。
スケベ心がないわけではないまるもりの言葉にSE氏はいいました。
「むろん、きちっと契約はしなおしますし、Mとその知人連中に関してもこちらできちっと注意しますので..........。」
いやそれを確約して実行してくれればこちらも何もいうことはないんですが.......。
ただそのセリフはまるもりがいままでの経過とこちら側の要望を説明する前に聞きたかったです。(話の途中にチャチャをいれておいて調子よすぎです。)
っていうか、最初にまるもりにあったときに、又貸しで入ってました。大家さんには不義理してすいませんでしたって詫びるのが筋だと思うんですけど......。
などと心の中でつぶやいていたまるもりですが、このままトラブルなく、家賃の滞納なく入っていてもらえる状況がつくれるなら御の字であることは事実です。
「まあ、それを確約してもらって、実際に契約を交わしてもらえるなら、そのままの入居の継続も検討しましょうか.....。」
少ししぶしぶの表情でまるもりはいいました。
「そうしてもらえるとたすかります。ただ、大家さんにちょっと聞いておきたいことがあるんですが...。」
「はい、なんでしょうか?」
「Mの話だと、202号に入っていらっしゃる方なんですが、Mたちに因縁をつけてきて、俺は○○組のもんだって言ってきたらしいんですけど、これって暴対法上、大家さんはまずいんじゃないですか?」
えっ、何、それは初めて聞く話なんですが......。
時は平成24年7月、暴対法改正案が国会で成立し、大きな話題となっていた時期でした.....。(成立が7月で施行は10月でしたね........。)
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