その電話は唐突にまるもりの携帯にかかってきました。
「もしもし、まるもりさんの電話でしょうか?」
「はい、まるもりですが.....。」見慣れない番号からの突然の電話にまるもりは少し戸惑いながら答えました。
「わたくし、以前205号室に済ませてもらっていた○○です。実は、また部屋をお借りしたいんですが。」
突然の話にまるもりは耳を疑いました。
「はい。どうもご連絡ありがとうございます。それはかまわないですが、なにかあったんですか?」
「転居先のアパートの管理がなっていなくていやになったんです。もしよければまた住ませてもらいたいんですが.....。」
願ってもいない申し出です。でも契約はどうしようか....。直接契約するにしても前と同じ書類ではやはり不安です。
まるもりの中である考えが浮かびました。
これ、F社に仲介で入ってもらって契約すれはいいんではないだろうか......。
ふと浮かんだ考えからまるもりは言いました。
「○○さん。契約のことでまた折り返し電話させてもらっていいですか。入居は大歓迎ですので。今日、この後また電話かけさせてもらっていいでしょうか?」
「わかりました。では連絡まっていますので....。」
電話を切ったあと、まるもりはF社に電話をかけました。
「もしもし、お電話ありがとうございます。F社 Iですが。」
「お忙しいところ申し訳ありません。いつもお世話になっています。第一号物件のまるもりですが。」
「はい、お世話になっております。」
「実は、アパートに入居希望の方がいらっしゃって、仲介手数料はお支払させていただきますので賃貸契約の方をお願いできればと思いまして電話をかけさせていただいたのですが....。お願いすることはできますでしょうか?」
「それはありがとうございます。大丈夫ですよ。」
「それでは、入居希望者の方に御社の方に連絡をしてもらうように言いますので、お話すすめていただいてよろしいでしょうか?」
「ええ、わかりました。では連絡おまちしていますので。」
電話を切ったあとまるもりは安堵のため息をつきました。
「なんていい人なんだ。電話してすごいよかったよ。」
いやいや落ち着いている場合ではありません。すぐ○○さんに電話して連絡とってもらわないと....。
まるもりは湧き上がってくる興奮を抑えながら携帯の受信履歴から電話をかけました。
続きが楽しみです。
いつもコメントいただきありがとうございます。ここら辺からようやく地元の業者さんを介して入居者がすこしずつ入り始めます。少しずつ営業の手だても身についてきたまるもりですが、例のS氏関連の105号室で....。
少し光明がみえつつもトラブルにふりまわされるまるもりの奮闘ぶりをお楽しみいただければ...。
引き続きよろしくお願いいたします。