2014年05月19日

落札から物件明け渡し(19)



 心配しましたのでとりあえずメールでご連絡いたしました。従業員の方などでお怪我された方などいなければよいのですが....。埼玉も結構ゆれて職場のエレベーターも止まって、荷物をバケツリレー方式でみんなで上げ下げしたりと大騒ぎでした。おおきな建物の被害は職場も自宅もなかったのでよかったのですが...。大変な中ですのでお気をつけていただければと思います。

 引き続きよろしくお願いいたします。

               まるもり

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 N女史にメールを送って一息つくとまるもりは子供たちを風呂に入れるために居間にもどりました。
 風呂から出て子供たちを着替えさせて寝かせます。テレビはずっと震災と原発の情報がながれ、コマーシャルも自粛されACの広告が繰り返し流されていました。

 子供たちを寝かせた後、メールをチェックするとN女史からメールが届いていました。

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 まるもり 様

 お世話になります。ご心配いただき心よりありがとうございます。まるもり様もご無事で安心いたしました。埼玉も大変な状況でご心労のこととお察しいたします。


 U市のアパートは新耐震建築物となりますので、損傷がないことを祈ります。こちらも落下物などの軽い被害ですみ、従業員に負傷はございません。停電のため営業は明日からになりますが、予定の組み直しを検討しております。交通規制の関係でU市への出張は延期になる可能性がございますが、今月中には終了させます。


 ご迷惑をおかけしますがご理解いただければ助かります。また日時決定しましたらご連絡いたします。今後も十分お気を付けいただき、引き続きよろしくお願いいたします。

                    N社  N

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 N女史からのメールをみてまるもりはほーっと息を吐きつぶやきました。

「ま、こんな状態だけどなんとかなるさ。ともかくアパートに損傷なければいいんだけど....。」


posted by まるもり at 20:14| Comment(0) | アパート経営奮闘記 | 更新情報をチェックする

2014年05月18日

落札から物件明け渡し(18)

 

 余震もつづいており、家に奥さんと子供をおいてきているまるもりは、仕事をできるだけ早目に片付け、家に帰ります。途中、懐中電灯やガスボンベなどなにか買えればとショッピングセンターに寄りますがめぼしいいものはほとんど売り切れています。まあ、皆考えることは一緒なのでしょう。


 仕方ないので、買い物をあきらめて家に向かいました。昨日の夜のような信号が消えていることはないのはやはり安心です。駐車場に車を止めるとまるもりは家に入りました。


「ただいま。」


「おかえり!」娘たちが、奥さんといっしょに玄関ででてきます。


「大丈夫だったか?」


「まあなんとかね。でもやっぱりいろいろ大変よ。でも今日の午後に昨日のあなたからのメールがとどいたのはびっくりしたわ。」


「君の昨日の午後3時ごろのメールも今日の4時過ぎにとどいたよ。ちょっとおかしかったけどね。ともかく荷物を下ろすよ。」まるもりは荷物を部屋におくと居間にもどりました。


 用意された夕食を食べながら妻の話を聞きます。


「どこも、ほとんど品切れね。生鮮食品は手にはいらないわ。高速もあちこち閉鎖されているし、流通がうまくまわっていないみたい。」


「まあ、でも数日で落ち着いてくるだろう。そんなに心配しなくていいんじゃないか?」


「だといいんだけどね。近所の奥さんの家はオール電化で本当に大変だったみたいよ。電気とまると全部だめになるんですって。オール電化とか、タワーマンションとか憧れていたけど、こんなことがあると、あまりの脆さにおそろしい事だと思ったわ。その奥さんも困っていたからポータブルのガステーブルのガス少し分けてあげたわ。」


「そうか。まあ数日は混乱するだろうけど、週末だったのが幸いじゃないかな。月曜日にはもう少しおちつくだろう......。」


 その頃、テレビからは枝野官房長官の会見が流れていました。




「なんか福島第一原発の1号機が爆発したっていうし、心配だけど......。」


「まあ、なんだかんだいったって東京電力なんだし、なんとかするだろう。そんなに放射線漏れがあるっていうことじゃないと言っているんだし......。」


 晩御飯を食べた後、まるもりはN女史にメールを打ちました。

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    N社   N様
 

 いつもお世話になっております。11日の地震はそちらも大変な被害のようですが大丈夫でしょうか?


posted by まるもり at 22:25| Comment(0) | アパート経営奮闘記 | 更新情報をチェックする

2014年05月17日

落札から物件明け渡し(17)



 翌日、3月12日の土曜日もまるもりは出勤日だったので、渋滞などに巻き込まれることを想定して、少し早目に家を出ました。余震が絶え間なく続いており、妻と子供を残して出勤するのは少し心配でしたが、それは他の職員も同じことなので仕方ありません。


 早めに出たのも幸いして、渋滞につかまることもなく、少し早目に職場につきました。


 
 まるもりは同僚に話しかけます。


「おはよう。昨日は家の近くは停電で早朝になるまで電気が開通しなくって、大変だったよ。灯油ストーブがないものだから、暖房もぜんぜんつかえなくってさ....。」


 同僚も答えます。


「ああ、こっちも本当に大変だったよ。うちも停電でさ、マンションの12階だからエレベーターはうごかないし、階段を上り下りしなくちゃいけなくて、結局、モーターで水も上げているから水道も止まってるし、ガスも使えないしでさ。今日は回復したからよかったけど、マンションはエレベーターが使えないともう空中の孤島だね。外に買い物にいくのも容易じゃなくてさ.....。」


「そうか、高層マンションは停電すると全部のインフラがダメになるんだ。それも怖いね.....。」


「いや、本当にまいったよ。でも東北の惨状にくらべれば可愛いもんだとはおもうけどさ.....。」


「でもマンションのその状態は実際になってみないと想像もつかないね。でも本当にびっくりだよな。M9.0なんて地震が日本でおこるなんて思わなかったよ......。」


 色々な混乱はあるものの、やるべき仕事をこなさなくてはいけません。まるもりは同僚と共に仕事にとりかかります。ばたばたと業務をこなしている間もこまかい余震がつづきます。


 午後の業務をこなしている間に、福島第一原発の一号機で爆発があったというニュースが流れます。





 まだまるもりは、この事がより一層、事態が深刻化する過程の始まりであることを想像だにしていませんでした。




 
posted by まるもり at 19:18| Comment(0) | アパート経営奮闘記 | 更新情報をチェックする