2月8日は火曜日でした。もちろん平日ですから、まるもりは普通に仕事に出かけます。落ち着かない気持ちもありますが、結果は決まっているわけでじたばたしても始まりません。正直なところ本当にあの物件を落札してうまく経営できるのか不安がないわけでもなかったのですから。まあダメならダメでまた次の物件をさがせばいいし.....。でも落札したらばしたで、結構忙しくなるかもしれないな.....。などと色々な考えが浮かびました。でもそれはそれ、仕事場に入ったら一切、忘れて本業に意識的に集中するようにしました。
ばたばたと仕事に追われ、気が付くと午後6時すぎていました。仕事がおわったところで、ネットに接続して「不動産競売物件サイト」(http://bit.sikkou.jp/)にアクセスします。この物件の事件番号を検索して入札結果を確認します。
注目の開札結果は.....。
売却価格 1655万円!!
まるもりの入札価格と同じ金額です!
「やった~!!」とまるもりは心の中で叫びました。
これは、つまり落札できたってことだよね。よかった~。
何度もサイトの売却価格を確認して間違いことを確信したまるもりは早速、奥さんに電話をかけます。
「もしもし、まるもりだけど.....。」
「ああ、お疲れ様。仕事終わったのね。」
「うん、それで、例の物件だけと、裁判所のサイトみたらば売却価格が自分の入札価格と同じ値段だったよ。」
「そう。ということは.....。」
「うん。多分落札できたってことだと思うよ。」
「そう、よかったね。いよいよ大家さんですか。おめでとうございます。」
「うん、ありがとう。」
「じゃあ気を付けて帰ってきてね。」
「うん、じゃあ、帰るね。」そういうと、まるもりは電話を切りました。
落札に成功して歓喜のまるもりですが、これから、思いもよらぬ苦難の道が続くことになるとはまだ予想だにしなかったのです。まるもりはこれからうまくこの物件を経営していくことができるのでしょうか.....。