まるもりは車に乗り込むと地方裁判所のある県庁所在地の町まで向かいました。道は少し混んでいましたが、なんとか5時までには裁判所につきそうです。少し疲れてきていましたが、休んでいる時間はあまりありません。
4時半前になんとか地方裁判所につき、案内の人に聞いて書類の提出窓口を教えてもらいます。窓口の方に声をかけて書類の入った封筒を受け取ってもらい、ようやくほっと一息です。
「ああ、よかった。(本当によかったかはまだわかりませんが....。)とりあえずこれで一安心だ。」
まるもりは裁判所の駐車場で車に乗ると一言つぶやきました。「ああ、つかれた。でも、お腹がへったな.......。」
昼食もきちっと食べることもなく動き回っていたのでお腹も減ります。でも、これから自宅まで運転しなくてはなりません。そして、今日休んだ分の仕事がたまっている明日以降の職場の事を思うと憂鬱です。でも自分でやると決めたこと。ぐずぐずいっても仕方がありません。まるもりは自宅の奥さんに電話をして、無事に入札をすませたこと、これから家に帰ることを連絡してから自宅に向かいました。
「さて、今度こそ落札できるんではないかな?」そんなことを思いながら高速に乗ります。ですが、昨日から出張っているまるもりの疲れは容赦なく眠気をさそいます。日が暮れて暗い高速を、居眠りしかけそうになるのを覚醒ガムを噛んで踏みとどまり、なんとかまるもりは無事に自宅につくことができました。
「ただいま。」家についたまるもりは子供が寝たあとにまるもりの帰りを待っていた奥さんに声をかけました。