「えっー。前泊するの?前日はせっかくの日曜日だっていうのに?」
奥さんのちょっと渋った顔にまるもりもちょっと罪悪感を感じてしまいます。
「うん。だって書類を裁判所にとりにいかなくちゃいけないし、銀行の振込みのその日に済ませて、また裁判所にもどらなくちゃいけないから.....。前日にU市にいって物件みてから、裁判所の近くの宿に泊まろうと考えているんだ。31日の朝、家から出発したのでは多分間に合わないし.....。子供の世話手伝えないのは悪いけど。」
「それっておかしくない?だって、全国の競売やってる業者なんでしょ。いつ、どこでいい物件がでてくるかわからない訳だし、どうして元々、競売の書類を複数、手元においてないの?裁判所で事前に複数もらっておけばいい話でしょ?」
うん、それはまるもりもそう思ってた。本来、書類も事前に揃えておくのも競売代行の仕事だと思うよ。確かに君のいうことはもっともだ。でもなんかの手違いってこともあるかもしれないし(たぶんそれは無いと思うけど....。)それいっちゃうの悪いかなー。なんて思ってたわけで....。(人はそれをお人よしというのかもしれない......。)
「そんなこといったてしょうがないし、入札はしておきたいから....。」
「本当に大丈夫なの?その物件自体も?」
「いや、向こうは現地の不動産業者ともネットワークがあるとかで、現地の情報もある程度は入ってくるらしいし、投資の価値はありそうだから.....。」
「ふーん。まあ、しょうがないか。気を付けていってきてね。」
まるもりも、いままでの経過から業者に少し不安がなかった訳ではなかったのですが、奥さんを納得させて、30日日曜日にU市にいき、実際に物件をみに行き、31日に裁判所のある町に前泊して手続きを済ます予定を立て、前泊するための30日の夜の宿泊の予約をとったのでした。
to be continued.....。